KDX125SRレストア大作戦2

【アイドリング不調】

 なーんか、アイドリングが安定しません・・・チョークを引いたり、アクセルを開けて

 いる間は元気がいいのに、閉じると、エンジンストール・・・ すると考える問題は

 1 エアークリーナーがボロボロで目詰りしている。

 2 エアージェットニードルが目詰りしている。

 3 スロージェットが目詰りしている。

 まぁこの程度でしょう・・・


 それでは、先ずは簡単なエアクリーナーのチェックです。 サイドカバーのネジと共通の

 シートの止めネジを2個外し捲ると丁度座り位置の直下にエアークリーナの吸気口があり

 ます。+ネジ4つで止めてあるだけなので、外すとエアークリーナーの出現です。

 チェックしましたがキレイなもんです、勿論、問題ないのでそのまま戻して終了。


 そーすると・・・残りの2,3は共にキャブのチェックと掃除という事になるので

 キャブレターを開ける事に・・・

 マニホールドのバンドを2個緩めて

 左側よりねじる様に引き抜いて、ドレインからガソリン排出して

 底側から+ネジを外すとガソリン溜まりが外れます。 この時点で

 メインジェットとスロージェットが見えているので、今回はアイドリング時に

 少量のガソリンを供給する為のスロージェットを外して、息を通して見ます。

 「ぷぅ〜ううぅぅ・・」 駄目だ抜けねぇ!! コイツが原因か!!

 今回、実家で作業した為にキャブクリーナーなんかのケミカル剤が無いので

 周りを見渡して、「針金の細いの・・・」、電線をほぐして縒線の1本を抜いて

 使用しました、スロージェットの穴に通して、「ぐーり、ぐーり」

 再び息を通して、ゆっくり吹けば抜ける位(スローなのでこんなもん?)に

 して完成、エアーニードルは抜いて汚れの無いのだけ確認して戻して終わり


 さて、キックしてみると・・・チョーク戻してもちゃんとアイドリングする様に

 成りました、「OKっー! 俺の手に掛かればこんなもんよ」と自画自賛


 ついでにエアーフィルター洗浄

 だって空気(フィルター)と燃料(キャブ ジェットクリーニング)は基本ですから

 湿式なので台所洗剤で水洗いして、乾かし2Stオイルを含ませ絞って戻すだけです

 けどね・・・レストア車の場合、このフィルターが劣化してグズグズの場合がありま

 すがこの車両は最近まで走っていたので交換してあったのでしょう、わりとキレイだ

 劣化もしてないみたい

【KMX125から電装系移植】

 今回、KDX125には点火系しかありません。(レーサー仕様の為)

 公道を走るためには保安部品が必要であり、全部揃えると結構な金額になります。

  そ・こ・で KMX125から全て頂いちゃいましょう。


 現状見ると、KDXにはレギュレータ、バッテリーレス・コンデンサ(バッテリー代用)

 ・CDI・IGコイル(点火に必要)は揃っています。 他にはラジエターリザーバータンク

 2STオイルポンプ・オイルタンクなんかや、ウィンカーリレー、ハンドル回りのSWは存在

 しません、あとメインハーネスが変わっているのか、コネクタ類が切り離されているので、コ

 ネクタONで電装系を取り付ける事ができません。(もっとも、KDXとKMXのコネクタが

 同じとは限らないので有ってもコネクタONとは限らないが・・・)

 そこで、KMXのメインハーネスとKDXのメインハーネスの2個一をしてみる事に・・・


 先ずは双方のSマニュアルで電装図を眺めて、大まかな仕組みと違う箇所を見ます。

 電装系は 大まかに 次の様に分類されます。

  1 点火系  エキサイタ・ピックアップコイル〜CDI〜IGコイル〜プラグ + キルSW・IGスイッチ

  2 充電系  充電コイル〜レギュレータ〜バッテリー(コンデンサ)

  3 灯火系  (レギュレータ・バッテリー)〜IGスイッチ〜ハンドルSW〜ウィンカー・ヘッドライト・テール


 この内、 1,2は実はKDXに残って居る訳なので、なるべくいじらない様にして

 それに、KMXの3 灯火系だけ追加する形でなんとかしたいな・・・と言うのが基本方針

 (なぜならば、CDIやレギュレータが微妙に違う、機能的には同じ様なものなのだが、ピン

 配置とかが違う為、差し替え若しくは、コネクタの移植が必要なのでメンドクサイってのが本音)


 元旦の昼・・・実家で弟くんを巻き込んでの 電装系いじり大会の幕開けです。

 テスターも持っていったのですが、さすが同じK車、電装系自体も似ているし、

 線色がほぼ同じなのでマニュアルでポイントだけみて出番なし一回も使わなかっ

 たですね、先ずは両方のメインハーネスに螺旋状に巻きついているビニールテー

 プを解きます。 線色も見易いし、接合や余分な線をカットするにも此方の方が

 都合が良かったりします。(勿論最後に新しいテープで巻直します)

  KMX125のメインハーネスから不要な エンジン〜CDI、

  エンジン〜ニュートラルの線コネクタを切り離しますこいつは、KDX125

  のハーネスに有るので、不要って事で・・・。

  あとバッテリーも無いので、KMXの バッテリー+とー(アース線)は切り離します

  電源はKDXのIGスイッチ後の電源線から貰えばそれでOKなので・・・


  次に「黒・黄」は共通アースなので KDXのとKDXのをどこかで結びます

  KMXのテール側のコネクタを後ろ(リアフェンダーのコネクタ)と届く場所

  に配置します。(ストップ・テール・リアウィンカーLRが組で)

  フロントの側(ハンドルSW・メーター類)のコネクタの中から必要な部分に結線して行きます。

  ・ニュートラル LG(うぐいす色)を前(多分メーターのインジケータに行く)と結線。

  ・オイルセンサー は遊ばせてビニールテープで末端処理(オイルタンク無いんで・・・)

  ・IGキーはKDXはフロントに無いので、KMX側の線を遊ばせて末端処理。

  ・既存のキルSWをハンドルのキルSWに変更する。

  ・電源線(BR)をKDXの茶色に結線


  大体、こんな感じで終了です。

  フロント回り(ライト・ウィンカー・ホーン・フラッシャーリレー)はそのまま、

  ハンドルSWと前だけ収まっているし、リア回りもその線がKMXのハーネスでそ

  のまま来るので、特にいじる必要はなし、レギュレータやIGスイッチ、CDIは

  これまたKDXのハーネスに収まっているのでいじる必要はなしっと・・・


  ハンドル回りは、右のキルSW、フロントブレーキSWが必要なのでホルダー毎KMXより移植。

  左もライト・ウィンカー・ホーンSWが必要なので移植、ついでにミラーホルダーも移植。

  チョークワイヤーはKDXがキャブにレバーが直付けなので不要に・・・


  ライト類、メーター類はコネクターがKMXのなのでそのまま、プチプチ接続で完成です。

  ライトカウル自体はネジ穴が合わないので簡単なステーを自作してやる必要があります。

  ヘッドライトがガラス&ステーも鉄棒なのでタイラップ止めでは不安な気もするので・・・

  フロントハブよりトリップ・スピードケーブルを取って、メーターに入れます。

  この辺はリム径も一緒なので特に問題ないようです。


  リアのストップSWが・・・外されているのでKMXから移植。 これさえも実はTDR

  のだったりして(笑)  機構やステー自体は一緒なので問題ないです。 問題点は引き

  バネ付き針金ステーです。 KDXは大分上に設置されるので長さが足りません・・・

  もっとも、難しい部品でもないので、針金で自作しちゃいましょう。

  あれっ? ナンバーが着いてる?  だって・・・書類だけで登録済んじゃったから・・・

  (つーか書類も無かったっけ・・・汗) 

  しかし、メーターも無ければ、ウィンカーも無いので、このまま走っちゃ問題大有り

  早く仕上げなくては・・・

  ちなみに、サイレンサーエンドのキャップ、ホームセンターで買った机の足ゴムです。

  サイズが丁度いいんだ、KR−1Sにも着けてます 1個65円位だった・・・笑


【KX125のフォーク・リム移植】

 正月も空けて1月というのに良い天気の日曜日です。さしたる予定も無く・・・バイクでも弄るか・・・

 KDXを譲っていただいた時にKX125のリム・フォーク・ステムを一緒に頂いてます。

 KDX125のフォークからは油がストロークさせる度にインナーを濡らす状態なので

 どの道シール交換が必要なのと、KXのフォークだとサスの性能も向上するので・・・・


 「KX125のフォークを移植しちゃえ!!」

 作業開始・・・  まずは、作業台(ビールケース)に車体を乗せて前輪を浮かせます

  フロントリムをシャフト抜いて外します。

  ハンドルからブレーキマスターを外します。

  フォークブランケットのボルトを緩めて

  下にフォークを「ずこっ」と抜きます。 抜けなきゃCRC掛けて回す様にしたり、ブランケットの切れ目に

  −ドライバーで隙間を広げる様にすると抜けます。

    ↑フォーク径こんなにも違う・・・アジャスタも多くなってる〜♪


  抜いたら、ハンドル外して、ステムのシャフトをレンチで外します。上のは簡単に外れますが

  中にある歯車上のナットは専用の工具がないと上手く締めたり、緩めたり出来ません。

  (私はAPで1500円程度で購入したのあるので、難なく作業できますが、無い場合

  傷は付きますがタガネとハンマーで回す事も出来るそうです)

  抜くと・・・ステムはボルトオンですね、径も長さも同一・・・違うのはシャフトに縦楕円に開いた穴位

  この穴は何かと言うとKDX−SRにしか必要の無いもの・・・ハンドルロックの為の穴なんですねぇ

  今回、私はハンドルロック不要なんで(ディスクロックとかで良いかなって)特に加工なしでそのまま

  行っちゃいました。 フォークを戻して、ハンドル付けて、フロントブレーキもKX用の2POTに変

  なんか効きそうになりましたね・・・ とここで問題。KXのハブにカラーが付いてません。「うーん

  購入するしかないなぁ」 行きつけのバイク屋に電話で注文、こんな時にカワサキはネットでオンライ

  ンでパーツマニュアルを参照できるからすんごく便利ですね(ヤマハもありますね、その辺 ホンダと

  スズキは遅れてます) サスを変えた事でちょっと車高が上がって、その弊害でサイドスタンドが短く

  なった感じで駐車時の傾斜がきついです、フロントフォークの突き出しで調整できないかな?と思った

  のですがフォークの上にハンドルバーがあるのでそれも限度があります。 「まっ良いっか!!」

  あとはカラーを入れて、フロントハブにタップを切って、車速・トリップセンサー用の磁石をネジで設

  置したらこの辺は完成の予定です。

   ↑前足(ステム込み)外したらこんなん・・・



【スピードメーター・保安部品】

 正月に名古屋レーシングワールドの初売りでオフグリップを購入・・・特価500円・・・SWANSの

 のブルーですのでこいつをKDXに着けてやろう、あとはY億でナックルガード(新品)をきわめて安く

 購入・・・この程度のもの高かったら社外品でも良いやと思っていたので1000円程度ならお買い得

 さて、保安部品つけないと公道走っちゃ行けないので・・・必要なのは ミラー・スピードメーター・施錠

 ・ウィンカー・ヘッドライト・テール・ストップ・ホーンですね。

 スピードメーターはサイクルメーターを購入、磁石式センサーで時速100Km程度まで(そんなに125

 じゃで無いしー・・・スプロケも低速に振ってある見たいし) 、オドメーター、トリップメーター(x2)

 時計にと機能も多彩です。バックライトが無いのがちょっと・・・夜間照明自作するか・・・

 とりあえず、左につけてみる・・・後に左ハンドルSWをCB400SFの付けたらスペース上きつい

 ので右に移動しましたけど・・・

 大体、保安部品がつきました、ミラーホルダーはKMX125からの移植、ミラー自体はお気に入りの

 ラジカルミラー(ナポレオン)を購入、マウントがボールマウントでグリグリ回転できるので転倒時に

 割れにくいんですね(オフ車はやっぱ転倒すること前提で・・・笑) 通販で1個1200円かな?

 ウィンカーはKDX用をY億で購入、4個セットで1500円 最初KMXのをと思ってましたが、

 あれはでかくて重い、しかもマウントをアースにしている・・・フレームにつけるならまだしもフェ

 ンダーに付けるにはアース引いてしかも重さがあるので強度的にも・・・やっぱ純正にするか・・・

 と変更しました、ヘッドライトはまだKMXです(後に変更)、キルSWはデイトナのライトSWを

 流用、ただ、キルSWとライトSWだとON/OFFの配線が逆なので・・・SW内の端子をいじくっ

 て逆に組み替えしました(ONで切断、OFFで接触)


  最終形


  夜間照明(常時点灯)

  ライティングSWを省略したので(半来右のキルSW/スロットルホルダーと共用)

  常時点灯式です、別にバッテリーレスなんで充電の為に消す必要も無いので良いでしょう

  メーターはブルーLEDで照明を点けました、高光度にしたら目に直接入りまぶしいので

  ひさし付です

   ウィンカーも汎用フラッシャーリレー_?にしたら前のウィンカーがシングル球ですが

   ポジションライトになりました(意図せずに) まぁこれはこれで良しとします。

 フロントフォーク入れ替えであと問題があったのが、リア下がりとサイドスタンドでした。

 フロントが上げれば、リアもバランスを取ってあげないと・・・そこで、車高下げキットの逆で車高

 上げキット リンクステーを自作して対処しました、なーにアルミ板(5mm厚)に穴を2個開けて

 角を当らないようにR付けて落とすだけ・・・それを2枚作って取り替えて完了です。

 めちゃくちゃ車高上がった 笑)、XLR250でもかなり余裕のある体格なのですが、片足つんつん

 チョーク引いて、キック踏むのが辛い・・・リンク比が変わった分リアショックのスプリングレート上

 げた方が良かったかな?・・・まぁとりあえずこれで行って見ましょう。 あとで変更すりゃいいし


 フロント上げりゃリアも上げる、リアがあがりゃサイドスタンドが相対的に短くなる・・・すごい角度

 で傾いていました・・・倒れはしませんがスタンド基部にも横方向から過重が掛かってその内曲がるか

 もげそうなのでスタンドの延長をします。ちょうど破棄するスタンドあったので切断して溶接でくっけ

 ました、ガンガンして強度は大丈夫みたい・・・盛り過ぎた部分をディスクサンダーで削って塗装して

 装着。長すぎるとスイングアームに干渉したり、スプリングテンションが足りず、自重で下がっても危

 ないので適度に加減して、且つ直立できるくらいにしました。


【デコレーション】

 なかなか良い感じになってきました、走行も問題ないので・・・

 フロントヘッドライトカウルなぞ交換しちゃおうかな〜 あるとこにキジマと同じにみえる?カウル

 ライトバルブ付き・バンド止めタイプ・縦2灯が3600円で売っているので購入〜っ。違いと言え

 白いゼッケンシートが貼ってない位かな・・・見てみると12Vのシールド球でやんの・・・電球交換

 が高そうですね、それと25W2個で 上下はシングル球なので下LOW/上HIの切替になります

 ソケットは付いていないので、自分で移植して半田で繋ぎビニールテープで絶縁して完了。

 フォークへはゴムバンドなのでフォーク径も選ばずなんでも付くみたい・・・

 重さはめっちゃ軽いですわ・・・おもちゃみたいなもんだから・・・

 W数が小さくて暗いかな?とも思いましたが、使ってみたら全然平気、十分実用範囲です。

 デザイン的に黒一色は物足りないなぁ・・・カッティングシート切出してデコレートしましょう

 ついでに、サイドカウルも白いゼッケンプレートボロボロですから御色直ししようかな


 「KDX」の文字を適当に切出す(デザイン学校卒業ですから・・・) 位置決めの為にベース

 ラインをマスキングテープを貼って決める、文字は中央から左右外側に貼って行く、そうでないと

 余白が余ったり、足りなくなったり、文字間がばらばらになったり・・・

 張る前に水を付けてすると微調節(ずらしたり、貼りなおしたり)し易いです。

 ちょっと空間が空いたので「FOX]ロゴと「KIPS in IT」と貼ってみる。


 サイドカウルもバリバリですので、熱めのお風呂にユックリ浸かって貰って 笑)

 文字通り、一皮剥きます。(スクレイパー使って)

 型紙作って、それにあわせて2枚裏表反転させたシートを白のカッティングシートから

 切出しておきます。まだボルトの穴とかは開けなくても良いでしょう。

 風呂で張り込みまでして、湯上りにまだシートが柔らかいので、タオルやへらで水を中央から

 外側へ押し出す様に追い出します、ついでに外周のシワも引き伸ばして無くします。

 今回は平面に近いのでしわはあまり出ませんが、曲面が多いときはヘアドライヤーで暖めて

 引き伸ばしてやったりします。 貼り込みが出来上がったらボルトホールなどをデザインカッター

 を使って切り抜きます。軽く擦ると凹みが見えてくるので周囲を多めに切れば良いでしょう。

 また、文字などで角が鋭角の場合、Rを付けて角を落とすと、剥れにくくなります)


 元の「SR」ロゴをデジカメ画像から目コピで作ります、ちょっと濃い青で影になる緑は省略

 まぁ雰囲気って事で・・・ あと「KDX」も適当なロゴを100円ショップの蛍光レッドで

 切出して貼り付け。

 「KAWASAKI INTEGRATED POWER-VALVE SYSTEM」なんて切出せるかぁー テプラで打ったのでいいや(手抜き)

 「FOX」も貼って、最後に軽くクリアを吹いて剥れ防止します。


 車体に装着・・・ついでにワイヤーブラシとスクレイパーで劣化して白くなったPP部品を磨いて

 (削り落として)みました、削るとグレーのカウルが鮮やかなライムグリーンに甦ります、もっと

 肉厚は減るので強度は落ちるのでしょうが・・・

 ロゴもいい感じです、あくまで純正っぽく、でもオリジナルつー・・・

 90年代のMXみたいにフルカラーのマスコットデザインのシートでもカラープリンタで

 作成しようかな? カラーレーザーで作れば対抗性もありそうだし・・・

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